私の保育実習課題1
2019/01/12(土)
育英義塾教員養成学院 保育福祉学科の保育実習が終了しました。
学生達は1年の頃から実習に向けて、保育に関わる専門的知識や技術を日々習得してきました。
保育実習を行うにあたって、一人一人実習課題をもって望みました。
「私の実習課題」と題してレポートを書いてもらいました。
「見守る保育とは」 久場川 美月さん
1.テーマ設定の理由
私は〇〇保育園に 10日間実習に行きました。〇〇保育園は、「見守る保育」を特徴としていたので、私は見守る保育とはどいうものなのかを学びたいと思いました。
私が初めてその保育方針を直に見て、子ども達がとてものびのびし、子どもにとって無理のない保育方針だと感じました。保育者がどのように「見守る保育」を実践しているのか気になり、今回の実習ではそれをテーマにしました。
2.実践や感想等
「見守る保育」の特徴は、1. 異年齢児保育 2. 子ども主体の保育 3. ねらいに応じた選択制の保育 4. かかわりを大切にした保育 5. チーム保育(職員集団)です。クラスも、0・1 歳児は合同クラス、2 歳児は単独クラス、3・4・5歳児は合同クラスになっています。そのため、保育者の配置は他の園とかなり異なっていました。
2歳児クラス、3・4・5歳児クラスは、保育者をリーダー、サブリーダー、アシスタントといって3つに分けて保育を行っていました。1 人担任ではないため、保育者同士も助け合って保育を行なっていました。また、子どもが喧嘩をした際に、すぐに仲裁にはいるのではなく、まずは様子を伺い、それでも喧嘩が収まらないときは保育者が仲裁に入り、子どもたち一人ひとりから気持ちを聞き、お互いに理解するまで話をするという姿が見られました。
私はそれを知らずにすぐに仲裁に入ってしまったので、保育者に聞きながら行動したほうがよかったと反省しました。その後は、「見守る保育」を意識しながら保育者の立ち位置や、行動をきちんと観察して、自らできるところは行動できました。
園の方針によって、保育の特徴などが違いがわかり、多くのことを学ぶことができました。
「保育士を意識した関わり方」 仲宗根 美咲樹さん
1.テーマ設定の理由
私がこのテーマを選んだ理由は、今までの実習を通して信頼関係の大切さや、保育士としての立場を意識する大事さを実感する機会が何度もあったので、今回の実習ではこのテーマを下に実習に取り組みました。
2.「保育士を意識した関わり方」
実習生ということもあって、 園児達は普段できることも甘えてしなかったり、保育士の先生方に対するものとは違った口調や態度で接してきたことがありました。そこで、私は、実習生という立場と同時に保育士であるということを園児に伝えるように意識しました。
間違ったことや友達に対しての暴力的な言動をした時には、「お友達にこうやって言ってもいいのかな?言われたらどんな気持ちになるかな?」などのしっかりとした言葉かけ、めりはりのある関わりをし、問題が解決した後は、すぐに切り替えて楽しく過ごすようにしました。
3.実践や感想等
ある日園長先生に「叱ると怒るは違うよ」と教えてもらい、それ以降は怒るのではなく叱るを意識して園児と関わるようにしました。また、年中くらいになると、単に叱るだけでなく、「どうしてダメだと思う?」ということを自分で考えさせることも効果があり、一度叱られるとその後は、子ども同士が注意をしあうようになりました。
ある日の自由遊びで、4歳児の園児が、友達と玩具の取り合いから言い合いになり、叩いたり蹴ったり暴言を吐いたりしていました。その時、私は、園児の仲裁に入り、落ち着かせるために園児同士の距離をとりました。
そして、特に怒って暴力を振るったり暴言を吐いていた園児に向き合いました。何があったのかを優しく問いかけ、園児の気持ちに寄り添うように共感しました。
するとその園児が、泣き始めてしまったので「大丈夫だよ、遊びたかったんだよね」といった言葉かけをして落ち着かせました。「でも、お友達を叩いたりしたら、心も体も痛くなるよね」と声をかけ、何がいけなかったのか園児自身が考えるように促すと、その園児も納得できたようで、ケンカをしていた子に自ら謝りに行きました。その一件から、私は多くのことを学ぶことができました。
実習前から、保育士としての信頼関係について意識していたおかげで、落ち着いて仲裁には入ることができ、大きな自信となりました。
「信頼関係の重要性」 徳村 亜利沙さん
1.テーマ設定の理由
実習を行うにあたり、信頼関係はとても重要だと感じました。その信頼関係とは、園児だけではなく、保育者同士、または保護者に対しても同じだと思います。実習中に、部分実習や全日実習を行いましたが、その際、園児への声掛けや援助を必要とする場面が多くありました。私が説明している時に、園児同士が会話に夢中になって私の話を聞いていなかったので、園児たちに注意をしましたが、なかなか聞き入れてもらえず、活動をスムーズに進める事ができませんでした。他の日には、園児同士のトラブルがあり、私が仲裁に入りましたが、トラブルの原因をなかなか話してくれず解決するのに時間がかかりました。このようになる原因は、信頼関係が築けていないためだと思い、実習中の課題だと考えました。
2.実践や感想等
実習中は、信頼関係を築くために、積極的な声掛けをひたすら行いました。また、園児を観察する事で、園児一人一人の特徴や個性を少しずつ把握し、それぞれに合った援助を行う事で、信頼関係を築けるよう取り組みました。
「明日の保育がもっと楽しくなるサイト ほいくらいふ」では、『信頼関係を築くために、必要なことはなんでしょう?そのとても大切なプロセス は「受容」なのです。子供は大人に守られていたり、大人からの関心を感じたりすることで安心したいといった強い欲求があります。一般に「甘え」と言われるようなものも、根っこをたどるとそういった生物としての切実な欲求があるわけですね。そういった「甘えを受け止めてもらうこと」や「自分へのあたたかな関心を実感すること」が、子供が安心・安定するためには必須のこととなります。それらが基礎となって、毎日を安心して過ごしたり、さまざまな経験をしたり、その発達段階での成長を得ていくわけです。「信頼関係」は、この受容の積み重ねや、日々の生活の中であたたかな関わりがあることで厚く築かれていきます。」』とありました。
また、保育を行うには、保育者同士の信頼関係も重要になってきます。保育者同士の信頼関係があってこそ、より良い保育を行えるのだと実習を通して学びました。さらには、子どもの健やかな成長は保育所だけでは成しえず、保育所と家庭の連携を通して園児の成長を見守ことが大切で、保護者との信頼関係はとても重要なことだと感じました。
私は、子どもの成長は、保育者と園児、保育者と保育者、保育者と保護者の三つの信頼関係が築けてこそ成しえる事だと思います。今回の実習では、信頼関係の大切さを学ぶことができました。
「考えさせる言葉かけについて」 平良 奈保美さん
1.テーマ設定の理由
私がこのテーマを選んだ理由は、子どもたちが自分で考えて行動できるようになるには、どのような言葉かけが一番効果があるのかと考えたからです。また、子どもたちの主体性を育むためには、自分で考え判断し行動できるようになることが大切だと思い、このテーマを設定しました。
2.実践や感想等
実習中は、子どもたちに質問されてもすぐに答えは出さず、子どもたちに考えさせる言葉かけを意識しました。「どうしたらいいと思う?」「今は何をする時間なのかな?」と、子どもたちに問いかけるようにしました。注意をする際も、「それはどうしてしていけないのか」と考えさせることを意識しました。
部分実習の際、はさみを使う前に、はさみを使うときの約束を全体にしました。約束事をすぐ言うのではなく、「はさみを使うときは何に気を付けたらいいと思う?」「それはどうしてかな?」と子どもたちに問いかけ、子どもたちが自分で考えて行動できるような言葉かけを行いました。
悪いことやしてはいけないことを、大人が一方的に注意するだけだと子どもは理解できず、なぜ注意されているのか分からないまま同じことを繰り返してしまうと思います。子ども自身が自分で考え、理解できるようにすることが大切だと思います。
自分で解決策を見つけていけるようにするためには、すぐにどうすればいいのかを教え、答えに導くのではなく、逆に問いかけて自分で判断できるようにすることが必要だと学びました。
一方で、自分で考えさせようとして質問ばかりすると、子どもは追い詰められてしまうこともあるということに気づいたので、丁寧な言葉を選ぶことにも気を付けていきたいと思いました。