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教育実習の心得(小学校)

2019/02/05(火)

教育実習の心得
<沖縄県公立学校教員候補者選考試験実施要項にみる選考で重視する視点>

◎次の「求める教員像」に合致する者を選考する。
〇人間性豊かで、教育者としての使命感と幼児児童生徒への教育的愛情のある教員
〇幅広い教養と教育に関する専門的知識・技能を有し、常に学び続ける実践的指導力のある教員
〇沖縄県の自然、歴史及び文化に誇りを持ち、多様性を受容し、グローバルな視点を兼ね備えた教員
〇豊かなコミュニケーション能力を有し、組織力を活用できる総合的な人間力を持った教員

1 教育実習の意義と目的
(1) 子どもたちと直接関わることによる実践的理解
 教育実習は一定期間同じ子どもたちとともに過ごすことになる。その間、学習に向かう姿勢だけでなく、休憩時間や係・当番活動、行事などを通して、授業時間には見られない様々な表情を見せてくれる。そのような子どもたちと緊密に関わることで、子どもたちの発達や心理、考え方などについて実感を伴った理解を深めることができる。

(2) 授業の体験
 教育実習の中心的な取り組みとして授業があげられる。実際に指導する授業の内容が決まれば、事前に十分な教材研究のもと指導案(板書・発問計画・机間指導を含む)を作成し、授業を行う。授業終了後は授業に関する協議を行い、担当教員より指導助言を受けることになる。

(3) 教員の職務の体験
教員の仕事は授業だけではない。学級経営など全教育活動を通じて行っている。学校や学級での教員の職務を見つめ、それら一つひとつの意味を考えることも大切である。教員の職務内容を体験する中で、自分の強みや弱みに気づき、教員としての適性を判断するきっかけにもなる。

(4) 理論と実践の融合
 教育実習は、大学での教育の一環としての位置づけのもと、教育の理論と実践を融合し、理論研究の検証の機会として捉えることが大切である。教育実習以前に、養成段階での講義を通して学んだ授業を、教育実習を通して、直接体験、経験することによって、その妥当性を検証するよい機会となる。

2 教育実習の心構え
(1) 教育実習前の心構え
①一人の教員であることを自覚し、教員としてふさわしい服装・髪型などの身だしなみや言葉遣いや態度を心がける。
②学校全体として教育実習の受け入れの準備と指導を行う体制を整えているので、指導教員だけではなく、全職員からの助言や指導を素直に受け止める。
③実習生といえども公務員の守秘義務の規定があり、学校で知り得た情報はすべて守秘義務や個人情報ととらえ、外部に漏らしてはならない。
④教材研究や指導案・教材づくりなどの教科指導だけでなく、学級事務や教室環境整備なども含め学校生活のすべてが教育実習の内容と捉える。
⑤実習が始まるまでに学校を訪問し、事前打ち合わせを行う。

(2) 教育実習中の心構え
①勤務開始時刻を確認し、ゆとりをもって行動する。出勤後は速やかに出勤簿に押印する。また、実習中にやむを得ず遅刻・欠席をしなくてはならない場合には事前に連絡する。
②子どもが生活・活動しているすべてが勤務時間である。一日の中で、授業はもちろん、休憩、給食、掃除などの時間も積極的に子どもをよく観察し、子どもと活動を共にする。
③実習中の指導教員の講話や指導案の作成、教材づくりにあたっての指導助言を素直に受け止め、授業は見通しをもった準備に心がける。
④授業終了後は、指導教員からの指導助言を素直に受け止め、今後の指導に役立てる。

(3) 教育実習後の心構え
〇教育実習終了後は、お世話になった実習校にお礼の手紙を送るなどして、感謝の気持ちを伝えることが大切である。その際、実習で学んだことや今後の目標なども書くよいでしょう。

3 教育実習の内容
(1) 講話の受講
 養成段階においてさまざまな講義を受けているが、実習を行う学校の実態に沿いながら、より具体的に理解できる機会として講話が設定されている。その多くは実習の前半に設定されており、実習に向けての心構えや授業づくりをはじめ、子どもたちが安全に、かつ安心して過ごせるための給食指導や学校保健について学び、実習に備えられるようになっている。これらの一つひとつが実習中のくらしの指針となる。講話にしっかりと耳を傾け、実習中のくらしを見つめる大切な視点づくりとしたい。
(2) 観察・記録
 「参加」や「実習」を本格的に始める前にすべき内容であり、子どもたちのようすや教員の子どもたちに対する関わり方や授業の進め方などを見ることによって、学習者理解や学校理解、教職理解を深めるための実習となる。観察対象となるのは、子ども、教員、授業に限らず教育実習中に見聞きする全ての事柄であり、掃除時間や給食(昼食)時間はもちろん休み時間や放課後も続けることになる。また、些細なことであっても、観察したことを記録していくことによって実習が終わる頃には多面的・多角的な情報が蓄積され、このことが理解を深めることにつながる。
(3) 参加
 子どもたちの一員としての参加とは、子どもだちと同じ立場で行事や学習、活動に加わることである。また、教員の一員として、または補助者としての参加とは、行事や学習、活動において教員の準備の手伝いを行うことである。例えば、運動会の準備でテントをたてることや、教員の依頼に基づいて学習中の机開指導を行ったりすることが含まれる。また、教室の整備や教材教具の作成、校外活動時に横断歩道等で安全の確保をすることもこれにあたる。
(4) 実習
 実習とは、広い意味では受け入れてもらった学校で過ごす全ての活動を指すが、ここでは、子どもたちの前に立ち授業や学級経営を行うことを指す。
 実習の内容については、養成段階によって単位認定のための条件として決められている。これにそって指導教員の指導助言のもとに指導計画を立て、指導案を作成し、実際に授業を行うことを通して、授業実践の力を高めることをめざしていこのように決められている授業時数が計画的に行えるよう、指導教員と相談のうえ授業予定をたてる。また、授業実跛には実習内容をふりかえり、よかった点々問題点について話し合ったり指導助言を受けたりすることが教員の資質肋の向上につながる。

4 教育実習を通しての学び
(1) 授業を通して
 実習中に、指導案を作成し実施した授業については、指導教員による指導助言を受け、その後自己の授業反省を記録することになるだろう。しかし、実習が終わったときに、改めて、その記録を見直し、役たったことや授業中に困ったことなどについて、今一度、自分自身で振り返りまとめるようにしたい。実際に、教職に就き、子どもたちの前に立つときには、自分一人である。もちろん、同僚や先輩教員に相談することもできるが、実習で学んだ自らの経験が困ったときの指針にしたい。
(2) 子どもとの生活で
 実習中に、子どもだちとの思い出もたくさんできたことだろう。その思い出の中の子どもたちは、実習前にもっていた子どものイメージと同じだろうか。それとも違うだろうか。もし違うとすれば、どんな点が違っているのだろうか。
 子どもに教科内容をわかりやすく教えようと臨んだ教育実習だったのに、子どもにたくさんのことを教わったという話をよく聞く。子どもとこれだけ一緒に過ごすことは、きっとなかったのではないか。そんな初めての経験をする中で、子どもだちから教わったことが少なくないのだろう。
(3) 指導教員から
 授業や子どもと接する姿を観察させてもらったり、放課後に教室で指導を受けたりするなかで、指導教員から多くのことを学ぶことだろう。また、実際に子どもに接し、授業をしたうえで受けた指導助言に、テキストや講義での学びではなかなか感じられない「腑に落ちた」感覚が体験できることを期待したい。
 子どもの見方や指導のコツ、教員としての姿勢など、指導助言の中にあった言葉や印象に残った姿について振り返り書き記しておくことが、教員としてのめざす姿をイメージすることにつながることだろう。

< 留 意 事 項 >
〇「教育実習日誌」は毎日記入し、指導教諭に点検してもらい、実習終了後提出する。
〇「学習指導案」は単元指導案(細案)とし、3教科作成し、実習終了後提出する。
〇「全日学級経営案」は所定の様式で作成し、実習終了後提出する。
〇中間訪問の際は、3教科のうち1教科の授業或いは児童との関わりがある活動を実施する。
*ただし、教育実習が2週間の場合はなし。
〇研究授業訪問の際は、3教科のうち1教科の研究授業、その後は授業研究会を実施する。

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